ブランディングとレスポンスで使い分けるデジタル広告について

今話題のブランディングはデジタルの手法でやるべき?ユーザーのイメージを創り出す方法とは


企業が事業を継続していくためには、中長期的な計画を立て、数年後を見据えて行動をしていかなければなりません。
3年後よりも5年後、5年後よりも10年後を見据えて事業計画を立てていくことで、将来やらなければならなくなること、事業の継承をするために必要な人材、自社の問題だけではなく社会的な労働人口の減少の問題など、あらゆる課題が見えてくることで、自社の動きも変わってきます。
しかし、中小企業の中でも、特に小に近い企業に関しては、人材不足がモロに影響し、何かをしたくても中々行動できず、今の運営を継続していくだけで大変という企業も少なくないでしょう。
そのような中で、企業が実施するマーケティングにおいても、将来的な視点よりも、今月どうするか、来月どうするかという直近の月の売上を意識してしまうことでしょう。
今回は、そのような企業のマーケティング担当者や、経営層の方に向けて、中長期的なマーケティングで実施すべきブランディング中心のマーケティングと、直近の売上を獲得していくためのレスポンスマーケティングというものをデジタル広告という視点でご紹介していきます。

ブランディングとレスポンスの違いとは?


まずは、ブランディングとレスポンスの違いについて見ていきましょう。

ブランディングとは?

ブランディングとは、企業のブランドを作り上げ、消費者が企業に対して持つイメージを確立していくことや、逆に商品やサービスの名前を聞いたときに「あの会社」と思ってもらえるような認知度を高めていくこと、そして企業のイメージを育てていくことをブランディングと呼んでいます。
ブランディングはその月の売上や次月の売上などを意識したものではなく、中長期的に行うことが必要で、例えば「〇〇と言えばこの会社」と思ってもらうのか、「〇〇という会社よりも有名にしたい」という目標になるのかは企業ごとに異なりますが、直近の売上を獲得する目的ではないため、商品をアピールすることや価格をアピールすることとは異なり、「どういうイメージの企業なのか」を作っていくことが必要です。
もちろん、「どこよりも安い」というイメージであれば、徹底的に競合他社よりもインパクトがあるくらい安いということを打ち出していくことも手です。
例えば、スターバックスであれば安さよりも「落ち着く空間」というイメージや「オシャレ」というイメージを持つ方も多いでしょう。
そのようなブランドのイメージというのは事業を継続していく上では必要なものとなっており、中長期的に長い目で見てブランディングをしていくことが必要です。

レスポンスとは?

ブランディングは中長期的な結果を求める企業のイメージ戦略や認知度アップなどの効果を求めるのに比べて、レスポンス戦略はマーケティングの中でも即効性のあるマーケティング戦略で、その月や次月に結果を求めたい場合に行う戦略で、本来は中長期的なブランディングマーケティングと即効性のあるレスポンスマーケティングを並行して行うことが理想的です。
ここでは、キャンペーンの実施やデジタル広告など、即効性のあるマーケティングのことをレスポンスマーケティングと呼び、これらのマーケティング手法は毎月の売上など、直近の売上を意識したマーケティングを指しています。
レスポンスマーケティングはこれまでも多くの企業で行ってきており、ブランディング力を強くすることよりも、今すぐの売上を獲得していきたいために行っている販促活動などがこれに当たります。
中長期的な戦略を考えたいところですが、それよりも目先の売上を求めてしまい、毎月の活動の中でブランディングマーケティングよりもレスポンスマーケティングに走ってしまっている企業がほとんどでしょう。

ブランディング広告で求める効果は?

ここからは、ブランディングマーケティングと、レスポンスマーケティングそれぞれで求める効果について見ていきましょう。

認知度

ブランディング広告で求める効果としては、即効性のある売上やコンバージョンなどではなく、あくまでも企業や商品、サービスなどの認知度アップです。
認知度を高めることで、「〇〇と言えばあの企業」というイメージがつき、最終的には営業や宣伝広告をしなくても、勝手にお客さんが集まってくるという理想的な集客活動が出来るようになります。
例えば、先ほどの例で言えば、ゆっくりと落ち着いた場所で会話をしたいと思ったときにスターバックスが頭に浮かぶことなどがこれに当てはまります。

ブランドイメージ

次に、ブランドイメージです。
ブランドイメージで代表的なものとして、ドイツのベンツが挙げられます。
今の20代や30代ではベンツといってもイメージが湧かないかもしれませんが、40代~60代の方は、ベンツというと「高級車」「頑丈」「お金持ち」というイメージがあるのではないでしょうか。
そのようなイメージから、「社長になってベンツに乗りたい」というような車のイメージよりもステータスの一部というイメージを植え付けているのがベンツです。
車という枠を超えて一つのステータスにまで登りつめているベンツはブランド戦略が成功していると言えるでしょう。
このようなブランドイメージを高めることは企業にとって大切です。
これは、高級感に限ってのことではなく、例えば吉野家は「はやい・やすい・うまい」というブランドイメージがあるなど、企業ごとに狙うターゲット、マーケットの中で戦う場所を明確にしていることが必要です。

好感

ブランディングではブランドイメージの中でも「好感」を得ることも目的の一つとなっています。
ブランディングをすることで企業のことを好きになってもらい、ファンになってもらうことが目的で、そのためにはブランドをつくるためのストーリーが必要です。
企業のブランド作りには、企業や商品、サービスが生み出された歴史のような消費者に共感をもらえるようなストーリー作りが効果的です。

レスポンス広告で求める効果は?

一方、レスポンス広告で求める効果はどのようなものでしょうか。

コンバージョン

デジタルマーケティングにおいては、コンバージョンになります。
コンバージョンの指標は企業ごとに様々ですが、コンバージョンを得ることで見込み客を獲得することが求められます。
そして、そのためにはWebサイトの構築やデジタル広告の利用などを行い、即効性のあるマーケティング戦略が必要となります。

売上

次に、売上です。
企業が事業を継続していくためには売上・利益が必要です。
そのために長期的なブランディング戦略もありますが、短期的に即効性のある売上を獲得するためにはレスポンスマーケティングが必要で、コンバージョンに繋がった顧客に対してクロージングをかけ、売上獲得につなげていくことが必要です。

ブランディングがデジタル上で行われてくる前は?


企業のブランディングを行うために、デジタルマーケティングが普及するまでは企業はどのような活動をしてブランディングを行ってきたのでしょうか。
ここでは、デジタルマーケティングが始まる前の企業の活動を見てみましょう。

マス媒体による認知度アップ

デジタルマーケティングが始まる前では、マス媒体というテレビ・ラジオ・雑誌・新聞という広告媒体が一般的でした。
もちろん、今でも多くの企業に利用されていますが、そのマス媒体を運営していた新聞社も、広告代理店もいまではデジタルマーケティングにシフトしてきており、マス媒体の利用は年々広告費が下降傾向にあります。
しかし、デジタルマーケティングが始まる前までは、このマス媒体を利用したブランディングマーケティングが一般的で、テレビコマーシャルや新聞による紙面広告、雑誌の特集を組んだり、ラジオのスポンサーになったりと、様々な活動を行ってきました。
大手になるとサッカーのスポンサーになったり、球場に広告を出稿したりと多くの広告費をかけて様々な販促活動を行ってきました。

JRのゲリラ広告など

また、時にはゲリラ広告なども行っており、スマートフォンが流行する前までは、地下鉄やJRなどでも下を向く人は少なく、広告も効果的でした。

デジタルマーケティングが広まってからは

デジタルマーケティングという言葉が広まってからは、企業が行うブランディング戦略もこれまでの方法とは異なるやり方で進められてきました。

ブランディングもデジタルで行うようになった

ブランディング事態をデジタルマーケティングによって行われるようになってきました。
デジタルマーケティングを利用したブランディング戦略としては、手段としては様々な方法があり、それらをすべて活用することもアリですが、ブランドを育てていくためにどのターゲットに対してどのような企業と思われたいのかを明確にしておく必要があります。
例えば、SNSを利用する場合にもTwitterやfacebook、Instagramなど様々なツールがあり、それぞれのプラットフォームごとにターゲットとなる層や利用しているユーザーの属性が異なるため、ただやみくもに利用すれば良いということではありません。
またSNS以外でもデジタル広告を利用したブランディング戦略も可能となっており、どのようなブランドにしたいかによって、利用するものも異なります。

ユーザーの注目はスマホなどのネットに

これまでは新聞や雑誌、テレビなどを利用して幅広い層にブランドイメージを発信してきましたが、今の時代においては、多くの消費者がスマートフォンを持ち、家にいてもテレビを見ずにスマートフォンを触っているという人がほとんどではないでしょうか。
そのような生活スタイルを送るユーザーに向けては新聞やテレビでの告知をしていても効果はありません。
ユーザーが利用している生活スタイルのツールに合わせて販促活動を行い、ユーザーの生活の一部に入っていくことが必要となるため、今ではブランディングをするにおいても、デジタルマーケティングで行う企業が多くなっています。

ブランディングをデジタルマーケティングで行うには


では、ブランディングをデジタルマーケティングで行うためにはどのようなサービスや手法を利用するべきなのでしょうか。

SNSの活用

まずは、SNSの活用です。
いまではどの企業もSNSを利用してマーケティング活動を始めており、うまくいっている・いっていないは別として、無料のツールをうまく活用して自社のブランディングに役立てています。
例えば、アメリカの大統領であるトランプ大統領もTwitterを利用しており、情報発信をTwitterで行っています。
これまでのどの大統領よりも情報は日本に届きやすく、情報発信の内容はともかくとして、どの大統領よりも情報発信が届く回数は多くなっています。

Googleディスプレイ広告の利用

またデジタル広告においては、Googleディスプレイ広告が有効的で、テキスト広告と比べてコンバージョンは一般的に低いですが、画像や動画によるマーケティングが行えるため、認知度を高めることや、イメージを植え付けること、インパクトのある発信が出来ることにおいては、ブランディングに役立つ広告と言えるでしょう。

レスポンスマーケティングを行う代表的なサービス

では、レスポンスマーケティングにおいてはどのようなサービスを利用するべきなのでしょうか。

Google広告のテキスト広告

同じGoogleのサービスでも、Google広告におけるテキスト広告は、その月や次月の売上獲得には欠かせない広告と言えるでしょう。
テキスト広告はユーザーが検索した言葉によって広告を表示させるため、基本的には興味のあるユーザーを獲得することができ、購買意欲が高まっているユーザーを獲得しやすい広告と言えます。
Google広告の中でもテキスト広告とディスプレイ広告を並行して利用することによって相乗効果を生む販促活動を行うことが出来るでしょう。

Yahoo!リスティング広告

Google以外だと、Yahoo!リスティング広告が即効性のある広告と言えるでしょう。
こちらもキーワードによるテキスト広告の利用が一般的で、Yahoo!JAPANの検索エンジンを利用しているユーザーをターゲットにしている場合により効果を出すことが出来るでしょう。
また、Yahoo!においても画像などによる広告出稿を行うことが出来るため、ブランディングマーケティングとレスポンスマーケティングの両方を並行して行うことがおすすめです。

マス媒体は終焉を迎えている?

デジタルマーケティングが進んでから、マス媒体による広告は終焉を迎えているのでしょうか?
いえ、決してそうではありませんが、現状を見ながらどのようにマーケティングに活かしていくべきかを考えていきましょう。

広告費が右肩下がりのマス媒体

現実的に、マス媒体の広告費は年々右肩下がりで下降傾向にあります。
これは、デジタルマーケティングによるデジタル広告の利用者が増えており、デジタル広告にかける広告費が年々上がっていることから、企業が利用する広告費の割合が変わってきたことからでしょう。
また、マス媒体による効果も薄れてきたという部分もあるのではないでしょうか。

クロスマーケティングで効果を増大

しかし、現代においては、マス媒体とデジタルマーケティングを融合したクロスマーケティングというやり方が注目されており、デジタルだけではなくアナログの媒体も併せて利用することで、相乗効果を生んだ販促活動が出来るようになっています。
そのクロスマーケティングにおいても、デジタルとデジタルを組み合わせたマーケティングも進んでおり、マス媒体などのアナログ媒体だけに限らず、多岐にわたる販促媒体の利用が今の時代では必要となっています。

関節効果を生むマス媒体

マーケティングを行っていると、一つの販促媒体が当たったり、手法が当たったりすると、その手法にこだわってそれ一本でやっていこうという流れになってしまいがちですが、決して直接的な効果だけがマーケティングの全てではありません。
一見、効果が出ていないように見える媒体でも、間接的な効果を生んでいる可能性があり、特にマス媒体においては、昔のように直接チラシを持ってくるということは無くても、ブランディングが出来ていることで間接的にWebに流れ、最終的な売上・利益に繋がっているというケースは多く見られます。
間接的な効果を認め、マーケティングの中でブランディングとレスポンスを合わせて実施していくことで、それぞれの役割を明確にして効果測定することが出来るようになります。

まとめ

ここまで、ブランディングとレスポンスという形でマーケティングに触れてきましたが、直接的に今月・来月売上に繋がるレスポンスマーケティングだけではなく、中長期的な目線でブランディングマーケッティングが必要となり、それにはデジタルマーケティングの存在が欠かせないものとなっています。
また、これまで利用してたマス媒体と融合して、デジタルとアナログ、中長期的なブランディングと即効性のあるレスポンスマーケティングを組み合わせていくことで、事業を長期的に継続していくことができるのではないでしょうか。