モノが溢れた時代には欠かせない!ストーリーマーケティング

“共感”がカギ!ユーザーの心をストーリーで掴もう


戦後、貧乏だった日本の時代を生きてきた方からすると、今の世の中は贅沢でその当時には考えられないようなサービスや商品が溢れ、当時を知る人からすると想像もしなかった世の中になっているのではないでしょうか。
モノが無かった時代には、ご飯を食べられるだけでも幸せを感じたり、働けるだけでも喜びを感じたり、生きることに精一杯で全てにおいて前向きに考え、行動していた人が多かったでしょう。
しかし、現代では、モノが溢れ、インターネットが普及し、情報が溢れている中で、手に入れられることが当たり前、食事が出来て当たり前、働けて当たり前というように、昔では考えられなかったような時代となり、昔の当たり前と現代の当たり前では大きく差が出ているようです。
その時代ごとに特性があり、どちらが良いとかどちらが悪いということは一概には言えませんが、モノがあふれているこの時代では、マーケティングの方法もそれに合わせて変えていかなければなりません。
今回は、モノがあふれているこの時代には欠かせない、ストーリー間ケーティングについてご紹介していきます。

ストーリーマーケティングとは?


デジタル広告やSNSなど、デジタルマーケティングが普及してきた中で、マーケターの方々は様々なマーケティング手法を学ばなければならず、毎日覚えることが沢山あり大変な思いをしていることでしょう。
SNSマーケティングや動画マーケティングなど、流行りのツールやサイトを利用したマーケティング手法が流行っていますが、今回ご紹介するストーリーマーケティングとはどのようなものなのでしょうか?
まずはストーリーマーケティングの概要について知っていきましょう。

ストーリーとは何か?

ストーリーとは、Instagramのストーリー機能のことを言っているのではなく、物語のストーリーのことを表現しています。
ストーリーマーケティングでいうストーリーは、企業や商品、サービスに対してのこれまでの道のりを物語形式で表しているものとなり、企業や商品の物語を作る(道のりを整理する)ことから始まります。

ストーリーマーケティングとは?

ストーリーマーケティングとは、企業や商品に対して、その成り立ちや道のりを物語形式で表現したものです。
目的としては、商品をしってもらうということだけではなく、企業やその商品が出来た道のりや誕生秘話を知ってもらうことによって、商品や企業を身近に感じてもらい、企業ごとファンになってもらうというものです。
ストーリーマーケティングを実践している企業は多くあり、どれも有名な企業ばかりですが、皆が知っている企業がどのような会社で、どのような思いで会社や商品が作られたということを知ってもらうことで、より一層会社や商品に対しての愛着を持ってもらうことを目的としたマーケティングになります。

ストーリーマーケティングが注目されている背景

ストーリーマーケティングが注目されている背景としては、どのようなことがあるか見ていきましょう。

共感を生むことが求められている

現代では、SNSが普及し、Twitterやfacebook、Instagramなどで投稿するユーザーが数多くいらっしゃいます。
そのような中で、投稿するユーザーは自分の投稿した内容に対して「いいね」と思ってくれたり、共感してくれたりすることを望んでおり、「いいね」の数や「コメント」の数が多く集まることを望んでおり、多く集めるためにわざわざ遠いところまで写真を撮影しに行ったり、高いお店に入ったりするユーザーもいるほどです。
そのような時代の中、企業もユーザーに対して「共感」を求めていくことが必要となり、共感してもらえるサービスや会社にしていくことが現代に合った活動と言えるでしょう。

モノがあふれている

ストーリーマーケティングが注目されている背景の一つに、モノがあふれているということが言えます。
様々な製品が世に出ており、同じような機能を持つ製品が複数のメーカーから発売されており、自分に合った商品を探すということが困難ではなくなってきています。
そのような社会の中で、欲しいものが手に入ることが当たり前になり、商品の価値はそこまで高いものではなくなってきました。
その中で、自分が愛着を持てる商品を購入するために、企業はストーリーマーケティングを実施して、同じような商品でも愛着を持ってもらうことで、自社の商品を選択してもらえるようにするという手法が使われています。
このような背景から、ストーリーマーケティングが広く使われてきたと言えるでしょう。

ストーリーマーケティングを活用するメリット・デメリット

ストーリーマーケティングを利用するメリット・デメリットはどのようなところにあるのでしょうか。

ストーリーマーケティングを活用するメリット

まずはメリットから見ていきましょう。

・記憶に定着する
ストーリーマーケティングを利用するメリットの一つとしては、記憶に定着するというところがあります。
コマーシャルなどでも、記憶しているコマーシャルなどあると思いますが、記憶にとどめるためにインパクトのあるコマーシャルをしたり、調べたくなるようなコマーシャルにしたりと色々な戦略立てて企業は宣伝していますが、人の記憶に残すためにはそのようなインパクトを残すだけではなく、内容に入り込んで理解してもらうということも必要です。
コマーシャルの短い時間の中で感動を生んだり、共感を得たりすることで人の記憶に残り、「そういえばこんな会社(商品)があったな」と思い出してもらえるようにすることが必要です。
そのためには、ストーリーマーケティングが適していると言えるでしょう。

・感情に訴えられる
ストーリーマーケティングを実施することで、人々の感情に訴えることが出来ます。
ただ商品説明をしているだけでは、その商品の機能は理解できますが、そこに感情は生まれません。
この商品は、良い商品だ、悪い商品だという品式しかなく、自分に合っているかどうかという冷静な判断を消費者はするでしょう。
しかし、ストーリーマーケティングを行うことによって、ペットショップで子犬が欲しくなるように、愛着がわいてきて商品自体ではなく、その商品や企業へのプラスの感情を植え付けることが出来ます。

・耳を傾けてくれる
ストーリーマーケティングを実施すると、ただ商品を紹介するよりも、しっかりと耳を傾けてくれるようになります。
人は物語や漫画、ドラマなど、何気なく見たものもすぐに入り込んでしまうことがあります。
ストーリーマーケティングを行うことによって、消費者やユーザーを引き付け、耳を傾けてくれるようになります。

・信頼関係を構築しやすい
ストーリーマーケティングは、ユーザーや消費者との距離を縮めてくれることがあります。
今まで全く知らなかった商品やサービス、企業だとしても、ストーリーマーケティングを行うことによって、ユーザーや消費者の共感を生み、共感が生まれた結果、消費者やユーザーとの距離を縮め、信頼関係を構築することが出来ます。

ストーリーマーケティングを活用するデメリット

ストーリーマーケティングを実施することで考えられるデメリットについても見ていきましょう。

・訴えかけるストーリーが必要
ストーリーマーケティングを実施する際のデメリットとしては、ストーリーを考えることが必要になります。
企業であれば、企業のこれまでの道のりと、創業者の想い、会社が掲げる理念などをストーリー化していけばよいのですが、創業者全員がそのような物語を持っているとは限りません。
人に伝えて共感をもらえるようなストーリーを考えることは、企業のこれまでの道のりや情報を整理することと合わせて行っていくことが必要で、訴えかけるストーリーを考えるのに労力をかけることがデメリットと感じる場合もあるでしょう。
しかし、ストーリーマーケティングを行うだけではなく、企業の理念やこれまでの道のりを整理することで、初心を思い出し、自分たちがなぜこのような商品を販売しているのか、社会的な目的も整理することができ、働くスタッフと目的を共有することが出来るでしょう。

・キャラクターを作る労力がかかる
ストーリーマーケティングでは、キャラクターを利用するケースも多く見られます。
気魚のマスコット的なキャラクターを利用して、企業の想いや、商品が生まれたストーリーなどを表現して愛着を持ってもらうという戦略がありますが、その中でキャラクターを作ることはコストが掛かることや、時間が掛かること、自分たちで考えるなら労力が掛かることがデメリットに感じる可能性があります。

ストーリーマーケティングの事例


ここからは、実際のストーリーマーケティングの事例を見ていきましょう。

facebook

ストーリーマーケティングの分かりやすい例としては、facebookのサービスが挙げられます。
facebookは、創業者のマークザッカーバーグが大学生の時に、大学の女の子の顔写真を載せたプロフィールを集めて投票できるものを作ったことから始まりました。
このストーリーはfacebookを利用した人であれば、どこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
このような商品やサービスが生まれたきっかけや歴史を伝えることによって、商品やサービスに対しての愛着をもち、商品についてとても理解したような気持ちにさせることが出来ます。

ストーリー(物語)の作り方

ストーリーマーケティングを行う上では、ストーリーは欠かせません。
ストーリーはどのように作っていけばよいのでしょうか。

主人公を決める

まずは、主人公を決めます。
主人公は企業なのか、商品なのか、主人公を決めたうえで、ストーリーを構成していきます。

どんな出来事があったのかを整理する

その企業や商品がどのように生まれ、どのような道のりを辿ってきたのかを、時系列と出来事にまとめて整理をしていきます。
事実ベースでまとめた内容を大きくまとめ、中分類していくことで整理していけるでしょう。

どんな結果が生まれたのか

商品や企業がどうなっていったのかを表現します。
〇〇なのでこの商品が生まれたという出来事を踏まえた結果を伝えていきます。

ざっくりとですが、このような流れでストーリーを決めていき、構成していきますが、実際にストーリーマーケティングを行う際には、脚本家やコンサルタントなどプロの方に頼むことで、より感情に訴えかけたストーリーを作ることが出来るでしょう。

ストーリーマーケティングを使うところ


実際にストーリーを組み立てて、ストーリーが完成したとき、ストーリーマーケティングはどこでどのように行えばよいのでしょうか?

テレビコマーシャル

一番わかりやすいのはテレビコマーシャルでの利用です。
今でも多くの企業がテレビコマーシャルを利用してストーリーマーケティングを行っています。
テレビコマーシャルを行うためには費用が掛かりますが、テレビ局ごとに費用が異なるため、ターゲットに合わせてどのような局を使えばよいか検討すると良いでしょう。

Webサイト

テレビコマーシャルは費用が掛かりますが、自社のWebサイトへの掲載であればそこまで費用は掛からないでしょう。
Webサイトにストーリーを掲載してユーザーにファンになってもらうことも一つの方法ですが、どちらかというと自社のホームページは受けの姿勢となるため、訪れたユーザーにしかストーリーは届けられません。
発信型の方法にするのであれば、Web広告などを利用して、画像や動画の中でストーリーを表現していくことが必要です。

SNS

SNSの利用はまさに発信型のマーケティングと言えるでしょう。
ストーリーマーケティングを行う際に、SNSを利用するのであれば、一回の配信でストーリーを組み立てるのではなく、ストーリーマーケティングを基盤に、情報発信すると良いでしょう。
例えば、ハワイに特化した旅行会社で、「ハワイの情報をハワイに行ったことが無い人に届けたい」という目的があれば、ターゲットに向けて常にハワイの良いところを写真で提供するなど、一貫したストーリーとそれに合わせた情報発信が必要となります。

動画を利用する

YouTubeなどの動画を利用して行うことでもストーリーマーケティングは実践できます。
今ではYouTubeを観るユーザーは多くいるため、WebサイトよりもYouTubeで動画を見ている方が長いという方に対しても、動画マーケティングとしてストーリーマーケティングを行うことが出来ます。

ストーリーマーケティングを行うコツ

最後に、ストーリーマーケティングを上手に行うコツについてご紹介していきます。

共感を得てもらうことが必要

ストーリーマーケティングを行うコツの一つに、共感を得てもらうことが挙げられます。
ストーリーマーケティングはユーザーからの共感を得ることが出来なければ、まったく意味がありません。
やってしまいがちなのは、自分たちの想いだけを伝えて、共感してもらおうというやり方ですが、自分たちの会社の考え方がすべての人に受け入れられるというわけではありません。
人々に受け入れられる思いや考え方を自社の考え方と共に整理してまとめていくと良いでしょう。

感情に訴えかける

ストーリーマーケティングでは商品を販売するのではなく、人々の感情に訴えかけることが必要です。
そのため、商品説明や商品の良さなどをアピールしてもストーリーマーケティングにはなりません。
あくまでもその成り立ちや商品が生まれた理由、自分たちの想いなどをのせてストーリーにすることで、感情に訴えかけ、商品の内容よりも感情で購入に繋げることが出来ます。
また、そのような顧客は高い確率で長期的なリピーターになってくれることでしょう。

苦労したエピソードは共感を得やすい

ヒーロー戦隊ものでも、漫画でも、主人公がピンチになったことで、応援してくれるユーザーが多くなります。
一度潰れかけた・はじめは物置が事務所だった・ご飯が食べられない日が続いたなど、主人公がピンチになったことがあるような内容は共感を得やすいですが、やりすぎた内容だったり、事実と異なる内容だったりするとそれは逆効果になるでしょう。

まとめ

ここまで、マーケターとしては押さえておきたいこれからの時代のストーリーマーケティングについてご紹介してきました。
ストーリーマーケティングは商品の良さを宣伝するのではなく、その商品の成り立ちや誕生秘話などを物語形式で伝えることにより、共感を得てファンになっていただくという手法です。
あくまでも感情に訴えることが必要なため、商品の良さなどをアピールしてもストーリーマーケティングにはなりませんので注意して下さい。
ストーリーマーケティングで獲得した顧客は、長期間にわたってファンになってくれる可能性があり、長期的なリピーターを獲得したいという企業は、特にストーリーマーケティングを行うべきと言えるでしょう。
様々な企業で取り入れているストーリーマーケティングを、是非利用してみてください