マーケティングの基本!マーケティングリサーチとその手法

マーケティングの基本!マーケティングリサーチとその手法


マーケターとして仕事をして間もない方にとって、マーケティングとは何か、マーケターは何をしなければならないか、周りに聞ける人がいれば良いですが、そうではない場合は何から手を付けてよいかわからないというケースも多いでしょう。
特に、企業としてマーケティング部が組織化されていない場合には、担当者の努力やもともと持っている素質などからマーケティングを担当者の努力と知識によって行われている場合も多いようです。
今回は、マーケティングを担当しているマーケターの方に向けて、マーケティングの基本であるマーケティングリサーチと、その手法についてご紹介していきます。

マーケティングとマーケティングリサーチの違いとは?


マーケターとして仕事をしていく上で、マーケティングとマーケティングリサーチの違いについてまずは知っておきましょう。

マーケティングとは

マーケティングとは、消費者のニーズや求める価値を知り、消費者に対して最適なサービスや商品を提供し、顧客の満足を得ることで企業が利益を得ることを最適に行うことです。
マーケティングで有名なドラッガーの言葉を借りると、「マーケティングとは販売を不要にするものである」というように、最終的には営業活動をしなくても前述の仕組みが成り立つような仕組みを作ることです。

・消費者のニーズを理解する
マーケティングの中で第一に必要なるのは、消費者のニーズを知ること・理解することです。
「ウチはこういう商品を販売したい」「ウチの商品はこれだ」ということではなく、消費者が何を求めてどのようなサービスを欲しているのかを知ることが、マーケティングの始まりです。

・消費者に求められる商品の開発
消費者のニーズを知ったうえで、どのような商品であれば消費者のニーズを満たせるのかを考え、商品開発をすることが次のステップとなります。
つまり、「ウチの商品はこれだ」ではなく、「消費者のニーズを満たす商品はこれだ」という考えで商品開発をすることが本来の流れとなります。

・ターゲットを決めて商品を販売
マーケティングで重要なステップとしては、商品を誰に販売するかということです。
商品開発する上でターゲットはほぼ決まっていますが、誰のための商品で、どんなニーズを満たしたいのかを明確にすることで、商品価値が決まります。
ターゲットを決めることは、マーケティングの基本となります。

マーケティングリサーチとは

マーケティングを行う上で、マーケティングリサーチは欠かせません。
マーケティングが消費者のニーズを知り、消費者のニーズに合った商品を最適な方法で届けることだとすると、マーケティングリサーチはそれらのニーズを知るために行うリサーチとなります。

・市場を知ること
マーケティングの基本は消費者のニーズを知ることです。
その消費者のニーズを知るためには市場を知ることが必要となり、市場を知るための調査を行うことが必要です。

・未来の市場を見据えること
マーケティングリサーチで重要なのは、現在の市場の価値だけではなく、未来の市場のことも見据えていくことです。
世の中は目まぐるしく回っており、今日の出来事はすでに明日には過去の出来事になります。
市場も同様に日進月歩で変化しており、現在の市場のニーズを把握するだけでは事業の成功に繋げることは出来ません。
現在の市場を知ったうえで、未来の市場を見据えることが求められます。

・顧客の求めているものを洗い出す
マーケティングリサーチとして必要なことの一つに、顧客(消費者)が求めているものを洗い出すことがあります。
これは、顧客(消費者)が求めているものを具体的に整理して、ぼんやりとしたニーズを具体化していくことが求められます。
ただ市場調査するだけではなく、未来を見据えたり、ニーズを具体化していったりすることが求められます。

市場調査とマーケティングリサーチの違いは?

よく間違えられるのですが、市場調査とマーケティングリサーチは異なります。

市場調査とは

市場調査とは、マーケティングリサーチとは異なり、その名の通り市場を知るための調査というものです。
定量調査や定性調査などの種類がありますが、現在のありのままの市場の状態を調査したものが市場調査です。

マーケティングリサーチは市場調査とどう違う?

市場調査とマーケティングリサーチとの違いは、市場調査は現在の市場の状態を調査・把握するものですが、マーケティングリサーチは、現在の市場を知った上で、今後の未来の市場予想を立てるなど、市場の動向を把握したうえで予測や分析を行うものです。
つまり、マーケティングリサーチをする上で、市場調査が必要となるわけです。
市場調査はあくまでもマーケティングリサーチの一つに過ぎないということです。

マーケティングリサーチにおける調査の種類

マーケティングリサーチをする上で、市場分析の方法について見ていきましょう。

パネル調査

パネル調査とは、ある特定の人物に的を絞って、長期的にその人物にアンケート調査を実施し、回答データの推移を見て動向を知るものです。
パネル調査したデータは、商品開発の計画を立てる・市場動向の予測を立てる・販売戦略に役立てるなど、様々な目的がありますが、単発的な市場調査と比べてサンプリングデータが取りやすい手法となります。

アドホック調査

パネル調査が長期的に特定の人物のデータを取り、データの推移などを見ることで消費者の動向を把握するというものですが、アドホック調査は単発で行われる市場調査のことで、基本的にはオーダーメイドで1回キリの市場調査となります。
企画・対象者選定・調査票作成などを行い、最終的には実施した調査の分析・報告まで行い完結させる調査方法です。

定量調査

定量調査とは、数値化されたデータの調査となり、あいまいなデータではなく、数値で表されるデータを調査したものです。
例えば、全体を10としたときの評価を数値化したものや、Yes・Noで分けられる質問の回答データ、距離や面積、回数など、全て数値化できるデータを調査したものです。
定量調査の良いところは、全て数値化されていくため、論理的にロジックで理解できるため、統計学を活かした分析が出来ることです。
数値化されたデータはうそをつきませんので、比較的信頼性のある調査が出来るでしょう。

定性調査

一方、定性調査とは、数値化されない情報を調査したものです。
例えば、「お店の雰囲気」や「店員の態度」などは数値化することも出来ますが、どちらかというと感覚の世界です。
そのような感覚のデータもマーケティングリサーチを行う上では欠かせないデータとなります。
方法としては、対面式で対象となる消費者などに質問を投げかけて行うケースが多いですが、質問もオープン質問(YesかNoで答えられない質問)で行われるものとなっています。
「このお店のどこが気に入ったのか」「なぜこの商品を選んだのか」など、消費者の「感覚」を大事にした調査方法となります。

このように、マーケティングリサーチの調査方法には様々な手法があります。

マーケティングリサーチの具体的な方法


マーケティングリサーチにおける調査方法をご紹介してきましたが、具体的な方法についても見ていきましょう。インタビュー調査、アンケート調査、製品テスト調査などがあります。

インタビュー調査

マーケティングリサーチをする上での調査方法の一つとしてインタビュー調査があります。
インタビュー調査には、大きく分けてデプスインタビュー・グループインタビューがあります。

・デプスインタビュー
デプスインタビューは、市場調査を行う上で先述した「定性調査」の一つで、企業側と消費者である対象者が1対1で面談して行うタイプのインタビューです。
ニーズを引き出すためにインタビューをする側は様々な質問を投げかけますが、消費者の表面的な解答だけではなく、潜在的なニーズを引き出すことを目的としています。
デプスインタビューを利用するメリットとしては、個人的なデリケートな話題にも適用できることや、周りを意識したような回答にならないことで、本心や本音を聞き出すことが出来るということです。

・グループインタビュー
グループインタビューは、デプスインタビューとは異なり、名前の通りグループ形式でインタビューを行うものです。
グループインタビューのメリットとしては複数人で行われるため、話をしている中で沢山の意見や回答を得ることが出来るため、デプスインタビューよりも多くの回答を得ることが出来ます。

アンケート調査

次に、アンケート調査です。
アンケート調査は市場調査の中でもメジャーな調査と言えるでしょう。

・インターネット
アンケート調査の代表的な方法として挙げられるのは、インターネットを利用したアンケートです。
アンケートに答えると、ポイントがたまる・商品があたる・旅行があたるなど、様々な特典を付けることで、アンケートの回答者を集め、インターネット上でランダムにアンケート調査を行うものです。
インターネット上では様々なアンケートがあり、ポイントなどの特典も付くことから、多くの回答者を得ることが出来ます。

・郵送
郵送によるアンケート調査もあります。
インターネット上のアンケートとは異なり、匿名性は欠けますがターゲットを絞ったアンケート調査の実施が可能です。
郵送するアンケートとなるため、商品の購入者やリピーター、お得意様など、自社のサービスや商品を知っている人をターゲットとすることが多く、利用者のニーズや不満などを理解することができ、サービスの向上にも役立つアンケート調査の方法です。

・訪問
訪問によるアンケート調査もあります。
直接自宅に訪問することで、対面式でアンケートをもらうという方法です。
直接会って調査を行うため、なりすましによる調査の不正確さなどがない調査となり、信頼性の高い結果を見ることが出来ます。

・製品テスト
製品テストとは、実際の製品を商品者に見てもらいテストを行う方法です。

・パッケージテスト
パッケージテストは、複数の製品を消費者に見てもらい、その中からどれに興味を持ったか、購買意欲が沸いたか、目を引くかなどを調査したものです。

・ホームユーステスト
ホームユーステストとは、サンプル商品を利用してもらい、その利用した体験結果をもとにアンケートを実施するものです。
実際に商品を利用した消費者の声を聞くことができるため、市場に出る前に改善するべき部分を明確に理解することが出来るアンケート調査です。

・ネーミングテスト
製品テストは製品を調査するものですが、ネーミングテストは、その名の通り、製品のネーミングに対しての消費者の反応をテストするアンケート調査です。
ネーミングに対してどのように感じたか、どんなイメージを持ったかなど、消費者の反応を確認するアンケート調査となります。

まだまだ、他にもマーケティングリサーチの方法はありますが、一部の代表的な例をご紹介いたしました。

マーケティングリサーチの流れ


様々な調査の方法について見ていきましたが、ここからはマーケティングリサーチの流れについて見ていきましょう。

企画

マーケティングリサーチをするためには、企画するところから始めます。
まずはマーケティングリサーチの目的から明確にし、なぜ調査を行うのか、どんなデータを集めたいのかを明確にします。
その上で、誰をターゲットにし、どんな方法で行うべきかを企画します。
企画する際には5W2Hで考え、誰に・何を・どんな方法でなど、企画にヌケモレが無いようにすることが必要です。

調査

企画を立てたら、調査を開始します。
企画通りのターゲット、調査内容、調査方法にて実施し、期間なども定めて実施しましょう。

分析

調査した結果をもとにデータ分析を行います。
分析には様々な手法がありますが、統計学などを学んでおくと、独学による分析ではなく、正しい分析が出来るようになるでしょう。

報告・提案

調査結果を分析し、仮説などが立てられたら、それらを報告します。
報告した際には、自分なりの提案を作っておくことで、「どうしたいのか」が明確になります。
特に、マーケターに求められるものとして、データ分析だけではなく、マーケターからの提案を求める上層部は多いでしょう。

マーケティングリサーチのメリット・デメリット

最後に、マーケティングリサーチのメリット・デメリットを見ていきましょう。

マーケティングリサーチのメリット

メリットは、言うまでもなく市場が理解できるようになることです。
マーケティングリサーチを行うことで、ターゲットや消費者のニーズに合わせた商品開発が出来るようになり、その結果、事業の成功にも導くことが出来ます。
マーケティングリサーチをしていないマーケティングは、自分たちの経験や感覚で仕事をしているため、長続きせず一時的には成功しても、継続的に事業を成功させていくことは難しいでしょう。
また、マーケティングリサーチを行うことで、市場だけではなく自社の強みや弱みにも触れていくことが出来るでしょう。
SWOT分析という考え方がありますが、市場の分析と、自社の分析を行うことがマーケティングでは必要となりますが、市場を知ることで、自社のことも知ることになります。

マーケティングリサーチのデメリット

マーケティングリサーチを行うデメリットとしては、時間が掛かることや、コストが掛かること、労力が掛かることが挙げられます。
調査をする上では人件費が必要になったり、外注する場合には外注コストが掛かったりと費用の面でデメリットに感じる場合もあるでしょう。
また、自社で行う場合には、マーケターやスタッフによる調査が必要となるため、本業の部分とは別に労力や時間を使うことになります。
しかし、企業が事業を成功させていくためには、これらのコストや労力をかけてでもマーケティングリサーチを行うべきでしょう。
見えない敵と戦うだけではいつか戦いに負けてしまう可能性があります。
より見える化することで、どのように戦えばよいのか、どこで戦えばよいのかが見えてくるようになるでしょう。

まとめ

ここまで、マーケティングの基本となるマーケティングリサーチについてご紹介してきました。
マーケターにとってマーケティングの基本であるマーケティングリサーチの知識は欠かせないものとなります。
しかし、これらの作業レベルの内容を全てマーケターが行う必要はなく、外注したり、担当をつけたりすることでマーケター自らが全ての作業を行う必要は無くなるでしょう。
企業にとってマーケティングリサーチは欠かせないものです。
企業の繁栄に必要であるマーケティングリサーチには多少なりともお金をかけてでも実行していくべきでしょう。
マーケターとしてマーケティング活動をする担当者の方は、是非マーケティングリサーチを理解し、自らの企業で実践してみてください。