Webマーケターなら身につけておきたいディレクションスキル

一人で背負い込まないで!ディレクションスキルを身につけて目標を達成しよう


Web制作の現場では、ひとつのWebサイトを制作するためにコーダー・デザイナー・プログラマー・ライター・ディレクターなど、様々な人が集まって納期に向けてそれぞれの役割を果たしています。
制作会社に依頼した場合には、それらの一部を外注したり、丸ごと外注したりするケースもありますが、それらをまとめていくためにはディレクターが必要です。
中小企業に勤める方々が制作会社に依頼せずに、自社でWebサイトの運用を行う場合には、このディレクターの役割をするのはWebマーケターであることがほとんどでしょう。
Webマーケターやデジタルマーケターはその名の仕事とは別に、制作や運用まで行っているケースが多く、多くのマーケターはWeb制作の知識も身につけているケースが多いでしょう。
今では、CMSの機能が充実し、Webの知識があまり無くてもWebサイトの更新が出来るようになっているため、自分たちで運用するというケースも多いのでしょう。
今回は、そんな中小企業に勤めるWebマーケターの方に向けて、ディレクションスキルを向上させるための方法についてご紹介していきます。

中小企業のマーケターは制作・運営も自分で行う


中小企業に勤めるWebマーケターやデジタルマーケターは、マーケターとしてマーケティングの観点からアドバイスしたり企画を立てたり報告をしたりするだけではなく、実際にその企画や改善点の提案などを報告し、その報告内容をもとに承認が通った後は自ら制作をするというケースがほとんどでしょう。
たまたま「ちょっとできる」というスタッフが、そのままWebの担当になり、更新作業をしているうちにマーケティングも学び、自社のWeb担当になっているというケースが多いと思います。
そんなマーケターにとって、制作や運営は重たい仕事となり、本業で忙しい時になど、Webの更新や制作がおろそかになってしまうのではないでしょうか。

企業の悩みで多いのは?

中小企業の方がWeb運用をしている中で、課題となっているのはどのようなことでしょうか。

業者の「対応が遅い」

よく聞く声としては、業者の対応が遅いという点です。
Web制作や運用を任せている業者があるときに、その業者へ修正依頼や更新依頼をかけても1,2週間かかってしまい、対応が遅くてイライラするという方も多いでしょう。
そのような業者の対応が遅いことで、出来るだけ自社のリソースを使ってWebサイトの運用をしたいという企業が多いようです。

管理費がかかる

Web制作会社に保守の依頼をすると、毎月保守料という形で支払うことになり、あまり普段修正依頼や更新に依頼が無かったとしても毎月固定でかかる保守料金を無くしたいという企業も少なくないでしょう。
保守料金は、一般的に1万円~2万円ほど掛かるケースが多く、年間にすると24万円、5年で100万円以上の保守料金を払っていることになり、スタッフが更新出来ればそのコストも抑えられるため、「ちょっとできる」人に任せているという中小企業が多いようです。

トップがマーケターに期待していることは?

企業のトップが、Webマーケターに期待していることはどのようなことなのでしょうか。

マーケティングだけではなく改善もサクサクやってほしい

トップがマーケターに期待していることとしては、マーケティングをするための分析や企画だけではなく、効果が出るように制作や修正、改善などもサクサクやってほしいということがあります。
データを分析して、改善提案をしたり、企画を立てたりしても、その修正や改善までもお願いしたいというのがトップの考えることで、特にWebの知識がないトップの場合には、「じゃあ、任せるからやってくれ」という形になるでしょう。

Webのことは全て任せたい

中小企業のトップはWebの知識がない場合が多く、Webマーケティングの知識を自らつけようというトップも少ないでしょう。
本来であれば、トップこそWebを学ぶべきであり、Webマーケティングについての考え方がしっかり理解できていなければ、Webマーケターへの指示や、分析結果の理解などが出来ないため、Webマーケターと意見の相違が出てしまうなど、マーケティングを行う上では致命的です。
しかし、トップがWebマーケティングを学んでいない場合には、基本的にWeb担当に任せているというケースが多く、トップとしては、Webまわりのことは全て任せたいというのが本音でしょう。
そのため、Webマーケターの方々は自ら学び、どうすれば結果が出るのかを一人で試行錯誤しているというケースも多いのではないでしょうか。

企業のトップと現場のギャップ

実際の現場において、トップと担当者の考え方のギャップも見ていきましょう。

「Webのことは任せたんだから」という一言

企業のトップとしては、Webのことは、担当であるお前に任せたんだからという考えになるケースが多いと思いますが、現場としては、自らが学んできたWebマーケティングが正しいのか、何が正解なのかも相談する人がおらず、自分で分析して自分で企画し、自分で制作をしてという形で丸投げされた状態で担当することも多いでしょう。

掛け持ちしているマーケターが多い

中途採用され、マーケターとして採用された方は別として、多くのマーケターは本業を持ちながら「ちょっとできる」からと、WebマーケターやWeb担当になったという方も少なくないでしょう。
その場合、自らの本業をやりながらマーケティングのことも行うため、データを集める作業や制作の作業など、物理的な作業時間が発生し、本業と併せて進めていくため残業残業の毎日になっているケースも多いでしょう。

Web制作や運用を一人で行っていくには?


これまでご紹介したようなWebマーケターの方々としては、これからWeb制作や運用を行っていくためにはどのような方法を取ればよいのでしょうか。

本当に自分一人で全部やる

これまで通り一人でWeb制作やマーケティングに関すること、運用に関することを一人で行っていくという方法もあります。
その場合、時間管理をしっかり行わなければ本業の仕事にも影響を及ぼすだけではなく、過労により様々な問題も出てくるでしょう。
やるべきことを明確にして、スケジュール管理し、Web運用に関しての仕事をルーティーンワークとして仕組化してしまうとやりやすいでしょう。
しかし、その場合には新たな企画や戦略などは後回しになってしまい、日々の更新や運用だけで時間を取ってしまうことが多いはずです。

手分けしてスタッフを動かす

一人でやらずにスタッフを巻き込むという方法もあります。
例えば、日々の更新作業で、ルーティーンになっている作業などは、やり方を伝えて現場のスタッフに一部やらせてしまうという手もあるでしょう。
その場合、もちろん上層部への確認が必要ですが、時間にしてどれくらいで出来るのか、分担することでどういったメリットがあるのかなどを説明することで、分担することが認められるケースもあるでしょう。
一人で行うことで、作業時間がかかり、一人の負担が大きくなることで本業にも影響が出てしまうことは、企業のトップも望んでいません。
トップが望んでいることは、Webマーケティングを行うことでWebを効果的に使うことですので、その作業プロセスなどはうまく回ればそれで良いという考えの方が多いでしょう。

スタッフを動かすためにはディレクションスキルが必須

一人で運用せずに、スタッフの力をかりてWebサイトの運用やマーケティングを行っていくためには、スタッフを動かすためのディレクションスキルが必要になるでしょう。

「何を」「どのように」「いつ」「どうやって依頼するか」がカギ

Webサイトの運用だけに限らず、プロジェクトを立ち上げたり組織をうまく回していったりするためにはそれぞれの役割や、スケジュール、何をすべきなのかを明確にしていく必要があり、Webサイトの運用やマーケティングにおいても同じくそれらが必要となります。
ディレクションスキルを身につけることによって、スケジュール管理やタスク管理、依頼の方法などが身に付き、Webサイトの運用をうまく回していくことが出来るでしょう。

ディレクションスキルがあるとやることが明確に

ディレクションをする上で求められることとして、全体像を把握するということが必要です。
ディレクションスキルをあげることにより、全体像が把握できるようになり、何をすべきか、誰にやってもらうべきかが明確になっていきます。
今まで一人で運用していたときには、気づいたときにやるということや、その時その時で考えながらやるというケースが多かったと思いますが、チームでやることで、スケジュールが明確になり、やることも明確になります。

ディレクションスキルの基本


ここからは、ディレクションをしていく上で必要となるスキル・能力について見ていきましょう。

マネジメントスキル

マネジメントスキルとは、管理する能力のことです。
マーケティングを一人で行っている場合にはマネジメント能力が無くても仕事を進められることがありますが、チームとしてやっていく場合には、マネジメント能力は必須となります。
マネジメントするものは、「ヒト・モノ・カネ」となり、特に人に関しては自分の思い通り動いてもらうために自分の要望だけを伝えてもうまくいかないでしょう。
マネジメントという言葉で有名なのは「ドラッカー」が挙げられ、ドラッカー曰く「真摯であること」がマネジメントをする上では重要だと言っています。
つまり、人に対して・数値に対して・結果に対して真摯に行動することが必要であると言えるでしょう。

コミュニケーションスキル

人と人とが仕事をする上で欠かせないスキルがコミュニケーション能力です。
ディレクションをする上で、コミュニケーションが欠けると一人一人が勝手な行動や、思い込みで仕事をすることになり、結果的に成果物が目標と違ったものになります。
コミュニケーションとは会話であり、意思疎通、目的の共有などがあり、それらが共通認識となっていなければ良い成果は上げられないでしょう。

スケジュール管理能力

スケジュール管理能力もディレクションをする上で欠かせない能力です。
一つ一つのタスクをスケジュール化し、いつまでに何をしなければならないかをまとめることもディレクターの仕事です。
今までは一人で行っていた仕事も、スタッフにやってもらうことにより、いつまでにどれくらいのものが出来ていないかが明確になければ、スケジュール通り成果物が出てくることはありません。

課題抽出能力

課題抽出能力もディレクションをする上では欠かせない能力です。
現在稼働しているWebサイトが良い結果を生み出していくためには、改善を繰り返して最適化を図っていくことが重要です。
そのためには、どこに課題があり、どの課題を解決すれば最適化されていくのかの問題提起が出来なければいけません。
現状に満足せず、課題を明確に浮き出すことがディレクターには求められます。
特に、外部とのやり取りをするときなど、業者から「問題ない」と言われているものが、本当に問題がないのか、改善策はないのか、これ以上出来ないのかを突き詰めていくことが求められます。

分析能力

マーケターとしては必須の能力ですが、分析能力はディレクターにとっても重要な能力です。
一昔前までは、Webサイトは会社のカタログのような存在で、カタログのようなホームページを作成して、完成したらそれで満足して修正や改善をしてこなかったという企業も多くあるでしょう。
いまではそのようなホームページの使い方はしておらず、常に改善して最適化を図っていく必要があります。
作ってそれで終わりでなく、作ってからがスタートです。
そのためには、毎月分析をし、課題を浮き出し、課題解決に向けての施策を実行することが必要です。

統計学の知識

ディレクションをする上では直接的に必要だとは感じない人もいるかもしれませんが、統計学も必要な知識と言えます。
データ分析をして次の施策を立てていく上で、自分たちの経験値を元に改善策を立てることも必要でしょう。
しかし、データの量が膨大になると、データの分析方法も独自のやり方だけでは間違った見方をしてしまう可能性があります。
統計学を学ぶことで、気づかなかった変化に気づくことも出来るでしょう。

Webマーケティングの知識

ディレクションやマーケティングを行う上では、Webマーケティングの知識は当然必要となります。
Webの制作会社でディレクションをする人の中でも、知識の差は激しく、人によってはマーケティングの知識が全くないままWebの制作現場に入っているディレクターも存在します。
これまではそのような状態でもWebの制作は可能でしたが、Webに求められるものの質が上がってきていることから、マーケティングの知識を無くしてディレクションは出来ないでしょう。
特に、自社のホームページをより良いものにしていくためには、マーケティングの知識は必須と言えるでしょう。

企画力

ディレクターとして自社のWebサイトを運営していくためには、企画力も必要です。
データを集めて分析するだけでは、成果に繋がりません。
データを分析した結果をもとに、どのように改善すればより良い結果が出るのか、どのような施策を行えば今よりも多くの集客をすることが出来るのかを企画して、提案することが求められます。

プレゼンテーション能力

企画したものを提案する力も必要です。
提案する相手は基本的にはトップや上司となりますが、Web担当者やマーケター、ディレクターはあらゆる人に提案する機会が多く、どのような人でも提案して自分の意見を述べられるようになることが必要です。
時には反対意見も多くなり、マーケターが一人ぼっちになってしまうこともあるかと思いますが、自分だけしか学んでいないマーケティングの知識やWebの知識は、自分しか良い提案をすることが出来ないと考えて自信をもって提案すべきでしょう。

Webの知識

ディレクションを行う上では、マーケティングの知識だけではなく、Webの新しいツールや知識、技術にアンテナを張ることが必要です。
今では様々なことが便利に利用できる時代となっており、知識を持つ人が楽に仕事が出来る時代でもあります。
様々な情報にアンテナを張り、利用して自分のものにしていくことが求められます。

マーケティングの知識

最後に、マーケティングの知識についても触れていきますが、マーケターとしては当然ながらマーケティングの知識が必要です。
ディレクションする立場となっても、マーケターとしての役割が無くなったわけではありません。
マーケティングとディレクションが出来れば、データをもとに正しい知識で正しい方向に会社やチームを導いていくことが出来るでしょう。

まとめ

ここまで、Webマーケターがディレクションをする上で必要なスキルについてご紹介してきました。
中小企業のマーケターは、様々な仕事を任せられることが多いと思いますが、その中でもディレクターとしての仕事をしているという人も多いでしょう。
様々なスキルを身につけることは、会社に取っても自分自身にとっても有益なことですので、一つ上のスキルを身につけられるようにしていくと良いではないのでしょうか。