Web担当なら必須知識!リードナーチャリングとは?

見込み客は探すものではなく、育てるもの?リードナーチャリングの基本徹底解説


数年前から企業における役割や役職に英語の名前が利用されるようになってきました。
例えば、CEOやCTO、CFOなど何の略かわからないような言葉がよく使われるようになり、大企業だけではなく中小企業でも利用されるようになってきました。
その中でも最近聞く言葉と言えば、デジタルマーケターやWebマーケター、エバンジェリストなど経営に係る役職ではなくても英語表記での役職名が多く見られるようになりました。
そんなWebマーケターやデジタルマーケターの方々は、実際にWebマーケティングのことをしっかりと理解しているかと言うと全員が完璧と言うことはないでしょう。
今回は、そんなWebマーケターやデジタルマーケターの方々に向けて、これまでのリードジェネレーションと言う考え方の手法から、リードナーチャリングと言う手法についてご紹介していきます。

リードナーチャリングとは?


リードナーチャリングとは一体どんなものなのでしょうか?
ここでは、以前からあるリードジェネレーションとの違いも含めてその特徴について見ていきましょう。

リードジェネレーションのおさらい

リードジェネレーションと言う手法は実は以前からある手法で、一般的な集客活動はこの方法にて行われていきました。
利用されるツールや手段は違えどこのリードジェネレーションと言う考えの元、やり方や手段を変えて集客を含めた販促活動を行ってきている企業がほとんどだったでしょう。
そのリードジェネレーションとはどのようなものかというと、リード、つまり見込み客の獲得について、新規獲得をしていくという考え方です。
見込み客がいない状態で、見込み客を集客するために様々な手法で活動を行いますが、その手法としてはオーガニック検索によるWebサイトへの流入、ポスティング、折り込みチラシ、手配りチラシ、雑誌への広告出稿、ダイレクトメール、看板、電話営業など、新規リードを獲得していくためにはさまざまな活動をするはずです。
そのリードジェネレーションを行うことは、一般的でこれまでもこれからも活用されていくものだと思います。

リードナーチャリングとは

一方、リードナーチャリングとはどのようなものかと言うと、「見込み客を育てる」という手法になります。
既にリードジェネレーションで獲得したリードに対して、情報提供したり教室などで知識を提供したりすることによって顧客が育ち、その育った顧客を対象に自社のサービスや商品の購入に繋げていくというものです。
これまでの営業活動や販促活動としては、リードジェネレーションによる顧客獲得をしながらも、その顧客獲得は一方通行で「取れた」か「取れなかった」というもので判断されることが多く、アクションをかけてから短い期間でクロージングをかけていき、そのタイミングに合わない顧客は見込みがないと思われてきました。
リードナーチャリングでは、そもそも一発で顧客を獲得するという考え方は持っておらず、顧客を育てていきながら最適なタイミングで購買に繋げるというものとなっており、長い期間をかけて自社の顧客にしていくという考え方になります。

リードナーチャリングが必要とされている背景

ここからは、リードナーチャリングが求められるようになった背景について見ていきましょう。

・情報量が多くなった

世の中の情報量が多くなったことが、リードナーチャリングが利用されるようになった背景の一つに考えられます。
情報は元々多くありましたが、それらの共有が出来る時代となり、多くの人が多くの情報を取り扱えるようになり、多くの情報に目を触れることが出来るようになったことで、情報が多すぎて整理できず「わからない」ユーザーが増えたと考えられます。
「わからない」顧客やユーザーが増えたことにより、情報を整理して分かりやすく伝え、学習してもらい知識をつけてもらうことによって、自社のサービスや商品がより良いものであるという認識をしてもらい、顧客自らが選択するような形にするため、リードナーチャリングと言う顧客を育成する考えが生まれたと考えられます。

・ものが溢れた

情報と同時にモノも溢れ、同じようなものが沢山の企業から商品化され、どのようなものでも独占して販売できるような時代ではなくなってきました。
消費者の目線から見ても、多くの商品が溢れているため、価格だけではなく商品の質や価値も含めて消費者が判断しづらくなり、その商品がなぜ良いのかをしっかりと理由付けしてもらうことで、ユーザーが判断しやすく、決断しやすい状況を作るためにナーチャリングと言う手法がとられるようになったのも一つの要因でしょう。

・マーケティング強化が求められている

労働人口が減少していく中で、生産性の向上が求められ、さらには働き方改革などにより労働時間が短くなっていくことを考えても、マーケティングを効率的に行い、一人一人の業務の改善や生産性向上をしていくためにもマーケティング強化がどのような企業でも求められるようになってきました。

・中長期的な計画が必要とされている

企業としては、毎月の売上だけを見ていくのではなく、年単位屋3年単位、長ければ10年単位で企業経営について考えていかなければなりません。
その一方で、中小企業においては実際には1か月単位で売上が上がった・下がったと毎月やっきになって会社経営をしているというところも少なくないでしょう。
そのような短期的な計画やその場限りの計画ではなく、中長期的にビジネスを継続させていくための経営戦略やマーケティング戦略が中小企業においても考えられるようになり、一時的な顧客獲得よりも受注獲得の率が高いリード顧客を確実に獲得していくというリードナーチャリングの取り組みが多くの企業で取り入れられてきたと考えられます。

・ツールが進化した

Web上のツールやマーケティングツールが進化してきたことも、リードナーチャリングを普及させた背景にあるでしょう。
リードナーチャリングを行う上では、顧客との接点を多く持つことが必要です。
そのためには、Webツールの活用が欠かせられず、そのようなツールが発展したことがリードナーチャリングを実現させるカギになったことは間違いないでしょう。
例えば、LINEやfacebook、ブログやWeb会議など、様々なITツールがリードナーチャリングを行う上では必要不可欠となります。

リードナーチャリングのメリット・デメリット


リードナーチャリングを行うメリットやデメリットはどのようなところにあるのでしょうか。

リードナーチャリングのメリット

まずは、リードナーチャリングのメリットについて見ていきましょう。

・計画的に売上を獲得することが出来る
リードナーチャリングを行うメリットの一つに、計画的に売上を獲得できるということがあります。
これは、短期的な活動による「売れた」「売れない」ではなく、ある程度の顧客をリスト化して中長期的に関係を保つことによって、計画の中からブレがないように進めることができ、計画と結果のギャップを少なくさせることが出来ます。
短期的な戦略だと、月ごとに様々な要因で計画と違う結果になりギャップが大きくなることがありますが、中長期的な計画となればそのようなギャップは少なくて済むようになります。

・ブランド力を高められる
顧客を育てることを中心に活動をするリードナーチャリングでは、その顧客一人一人に会社のことや商品のこと、サービスのことなどをしっかり伝えることが出来るため、本当に良い商品やサービスを扱っているのであれば、顧客の中からファンに繋がるような動きをすることが出来ます。
また、顧客を育てていくということであれば、リードナーチャリングを行う企業は先生のような存在となるため、ブランドやカリスマ性が高まり、商品やサービスだけではなくブランドを好きになるということが実現できます。

・マーケティングをシステム化できる
リードナーチャリングを行うことでマーケティングをシステム化していくことが出来ます。
マーケティングをシステム化するというのはどのようなことかと言うと、リードナーチャリングを行うことにより、中長期的に半年ほどかけて顧客を育てて、その顧客の中から何割の顧客を商品・サービス購入に繋げるという目標を掲げることができ、具体的に半年以上の計画を立てて実施していくため、システム化されたマーケティングで事業を継続させていくことが出来ます。
この月はこれをやろう、この月はこの戦法で行ってみようという形ではなく、ある程度やることを固めて実行するため、運営する側も実行する側もやりやすいマーケティングとなるでしょう。

・質の高い顧客を作ることが出来る
リードナーチャリングを行うことで、質の高い顧客を作ることが出来ます。
質の高い顧客とは、紹介をしてくれたり、スピーカーになってくれたりする顧客のことです。
長い期間において商品やサービス以外の業界についての知識や技術などを提供していくため、それらの知識や技術が身に付いた顧客は、人に話すようになり、商品やサービスの良さも知っているため、口コミとして広まることも期待できます。

リードナーチャリングのデメリット

次に、リードナーチャリングのデメリットについても見ていきましょう。

・商品販売に時間がかかる
リードナーチャリングを行うデメリットに一つに、商品販売に時間がかかるという点があります。
今月チラシを配布して、今月売上に繋げていこうという考えではなく、数か月先に売上が上がる戦略で行うため、商品販売に時間がかかり、売上が上がるまでに時間がかかります。

・労力が掛かる
中長期的に計画を実施するため、その間の人件費や時間的コストが掛かるため、労力やコストが掛かることもデメリットの一つです。
売上目標によっては、コストを考えると割に合わない場合もあります。

リードナーチャリングを実施するための準備


リードナーチャリングを実施していくためにはどのような準備が必要なのでしょうか。

リードする顧客のターゲットを決める

獲得したい顧客のターゲットを決めてリスト化をしていきます。
ターゲットを決めずに活動をすると次の計画に繋がらないため、顧客のターゲットを決めて動くようにしましょう。

シナリオを考える

数か月間でナーチャリングしていく計画を立てます。
ナーチャリングの方法は勉強会やセミナー、メールマガジン、LINEなど様々な手段がありますが、それらをどのようにして利用していくかなども考えて計画を立てます。

ゴール目標を決める

最終的に何名購買に繋げ、いくら売上を獲得するのかを明確にしていきます。
目標が明確になることで、行動計画も明確になり、ギャップが生まれた場合にその原因究明や次の戦略に活かすことが出来ます。

リードナーチャリングの手法

ここからは、ナーチャリングの手法について見ていきましょう。

セミナーを実施する

リードナーチャリングを実施する方法の一つにセミナーがあります。
セミナーを定期的に開催し、接点を作り、セミナーの中で顧客に知識を植え付けていきます。
自社の商品やサービスも紹介しますが、セミナーでは業界のことや新しいツールの情報など顧客が興味を持つことをテーマにセミナーを行います。

勉強会を実施する

勉強会の実施がリードナーチャリングでは特に重要なステップとなります。
例えば、Web勉強会などを開催することによりWebマーケターやデジタルマーケターの方々に来てもらい、情報提供をして現在のマーケティング手法などを伝えていくことによりマーケターの知識が高まり、その中で自社サービスの商品やサービスの良さを伝えられることにより、そのマーケターが所属する企業に商品やサービスを提供できるようになります。
勉強会の実施はリードナーチャリングにとって特に活用しやすい方法と言えるでしょう。

メールマガジンを利用する

現在では直接会わずにメールマガジンやブログなどによってナーチャリングしている場合もあります。
特にSNSを利用して顧客の知識を高め、ナーチャリングした顧客と会うこともなく商品購入に繋げていくという手法もあります。

リードナーチャリングで使えるツール

リードナーチャリングで利用できるツールはどのようなものがあるのでしょうか。

LINE

LINEは現在コミュニケーションツールの中では一番利用されているツールで、グループLINEという複数名でコミュニケーションをとることが出来るツールのため、グループを作って情報交換するということをビジネス上でもよく目にします。
LINEを利用してグループを作り、そのグループに向けて毎日マインドを高めていくための言葉を発信したり、情報提供したりすることにより、グループに所属しているユーザーが顧客としてナーチャリングされていくという仕組みになります。
最近では、仮想通貨に関するグループが多く作られ、百人単位のグループで情報交換をしているということもざらにありました。

Twitter

Twitterを利用したリードナーチャリングもあります。
TwitterはLINEに比べて一方通行な情報提供に見えますが、フォロワーには必ず情報が届いているため、発信する情報も常に計画的に行うことで、ナーチャリングしていくことは可能です。
Twitterなどで簡単な情報提供をしつつ、興味のあるユーザーはブログやメールマガジンなどに誘導するというMIX型の手法を取り入れている方もいるようです。

ブログ

ブログは昔から利用されているWebツールで、ブログにて専門性の高い情報や、独特の視点を持って情報発信をしている管理者に対して共感を持ったユーザーを獲得していくという手法です。
ブログに直接訪問させるという方法もありますが、Twitterやメールマガジンなどからブログに繋げてブログの購読者になってもらい、リードナーチャリングしていくという方法があります。

メール

メールによるリードナーチャリングも可能です。
メールマガジンの配信はいまでも効果のあるマーケティング手法となり、Twitterからメルマガ購読へとつなげるという手法が最近では目立ちます。
ブログの購読者になってもらえれば、情報提供を計画的に行うことができ、ユーザーの心理を購買に繋げていくことも可能です。
ツールは様々ありますが、共通して言えるのは、行き当たりばったりの情報発信ではなく、しっかりと計画的に配信されることが重要となっています。

まとめ

ここまで、リードナーチャリングについて、重要性や背景、メリットやデメリット、そのやり方やツールについてご紹介してきました。
様々なツールが進化してきたことによって、リードナーチャリングの重要性が認識されてきましたが、リードナーチャリングを実施することによって計画的にマーケティング活動が出来るようになり、月ごとに数字を追うのではなく、数か月単位での売上獲得計画として計画と実績のギャップを埋めていくことが出来るでしょう。
今までのやりかたを見直し、リードナーチャリングを取り入れてみるのも企業存続のためにできることの一つではないでしょうか。