基本から見直そう!マーケティング戦略のステップ

新人も中堅も「マーケティング」を再確認!

会社を新しく立ち上げた方や、新しい事業部を任された方、今までマーケティングをしっかりやってこなかった会社のマーケ担当になった方など、企業や事業を運営していく中でマーケティングをどのようにしていけばよいのかわからないという方は少なくないでしょう。
大学は経営専攻ではなく、就職してから独学で習得し、なんとか業務をこなしている方も多いことと思います。

何かを販売することや集客する上ではマーケティング戦略をしなければ行き当たりばったりとなり、企業を長年続けていくことは出来ません。

ここでは、マーケティングを学んだことが無い方に向けて、マーケティングの基礎であるマーケティング戦略のステップについてご紹介していきます。
現代のマーケティングには欠かせないデジタルマーケティングの話も含めてご紹介していきます。

 

そもそもマーケティング戦略とは?

マーケティング戦略とは、自社のサービスや商品の販売に向けて市場調査し、自社の強みや弱み、市場のニーズや自社の立ち位置の設定、商品の広告から販売についてすべて戦略的に行うというものです。
つまりは、企業の営業活動そのものがマーケティング戦略と言っても過言ではないでしょう。

マーケティング戦略が必要な理由

マーケティング戦略はどの企業にも必要です。
その理由としては、マーケティング戦略が無ければ、例え良い商品でも販売することが出来ないからです。

どんなに性能の良い除雪機を作ったとしても、販売先が沖縄であれば誰も購入することはありません。「そんなの当たり前だ」と思う方もいるかもしれませんが、それこそが戦略であり、マーケティングというものです。

マーケティングという言葉を使わなくても、マーケティング部がない会社でも、実はマーケティングはどの企業でも行われているのです。
もし、マーケティングを行っていない企業があるとすれば、運に恵まれて生き延びているか、消滅が近いのかもしれません。繰り返しますが、マーケティングは知らず知らずのうちに誰しもがやっている行為なのです。

最近デジタルマーケティングという言葉が現れて特別なことというイメージがついてしまっている方もいるでしょうが、デジタルマーケティングもマーケティング活動の一つに過ぎないのです。

マーケティング戦略と経営戦略は違う

マーケティング戦略の話をしていると、つまりは経営戦略のこと?と感じる方も出てくるでしょう。
しかし、マーケティング戦略と経営戦略とは異なります。

マーケティング戦略が自社商品やサービスを販売するために必要な戦略である一方、経営戦略は会社を経営していく上で必要な経費も含めて全般を考えていく必要があります。
財務に関することや会社経営に関する様々な知識を持たなければ会社経営はできません。そのためマーケティング戦略とは性質が異なります。

 

マーケティング戦略を成功へ導くステップ

マーケティング戦略どのようなステップで進めればよいのか、そのステップについてご紹介していきます。

マーケティングリサーチ

マーケティングリサーチとは市場調査のことです。
自社の製品の強みなどは理解できていても、市場のニーズや取り巻く環境のことが理解できていなければ商品は売れません。

自社の商品やサービスを販売するには、まず市場調査をしてニーズについて理解するところからスタート。
マーケティング学者として有名なフィリップ・コトラー曰く
「マーケティングを最も短い言葉で定義すると、『ニーズに応えて利益をあげること』となる」。
つまり、マーケティング活動を行う上で、市場のニーズを知ることは欠かせないということです。
マーケティングリサーチをする方法はいくつかありますので、ご紹介いたします。

●アンケート調査
インターネット上でもアンケート調査を目にしますが、これもマーケティングリサーチの一つです。
アンケートに答えてもらうことで、市場のニーズやターゲットすべき年齢層や性別、趣味嗜好などが理解でき、見えていなかったターゲットが徐々に可視化され、徐々に顧客層が見えてくるものです。

●電話調査
電話によるアンケート調査を行うことがあります。
北海道や沖縄は人件費が安いこともあって各社のコールセンターが集まっていますが、アウトバウンド形式(架電方式)で個人宅や個人の携帯電話に電話をかけて2、3分のアンケート調査を行います。
電話による調査は生の意見が聞けるためYes・Noのクローズ質問だけではなく、考えて答えを出せるオープン質問もうまく利用することが出来ます。

●グループインタビュー
自社のサービスに関連する無料セミナーなどを開き、そこでインタビューを行い、ニーズを把握する方法です。
このようなタイプは、一般的にはマーケティングリサーチを専門で行っている企業に依頼するケースが多いでしょう。

●郵送調査
郵送調査は、その名の通り郵送したはがきを返信してもらうタイプの調査です。
はがきの返信率は他から比べると低い傾向にありますが、デジタル社会から離れている人やアナログタイプの人がターゲットになりやすい商材などの場合は郵送による調査が効果的と考えられます。

このように、マーケティングリサーチにも多くの方法があり、それぞれを試して市場調査を進めると良いでしょう。

セグメーション

セグメンテーションとは市場細分化のことで、市場調査を進める中で、幅広い層の調査を行うため、それらを細分化して市場をある基準ごとに切り分けて考えていくというものです。
どのような商品でも、すべての人を対象とした商品やサービスはないというのが一般的な考えで、特に、現代ではインターネットの普及やスマートフォンの普及などにより、調べたい情報がすぐに手に入る・欲しい商品がいつでも購入できるという世の中になっており、誰もが同じ商品を購入したいということはなくなってきています。

先ほどと同様、フィリップ・コトラーの言葉を借りると「市場全体を攻撃することは避けよ」というように、市場全体を責めるのではなく、ある一定層のセグメントされた市場を攻めることが、そのセグメントされた層の中でリーダーとなれるという考えがあります。

例えば、ドモホルンリンクルはターゲットを「しわや肌で悩んでいる女性」層に絞り、10代や20代には進めず、むしろテレビコマーシャルでは購入しないで下さいとまで言っています。
自社の商品やサービスを販売していく中で、市場のどの層にニーズが見いだせるのかを判断する上でも、市場の細分化が必要です。

ターゲティング

セグメントが終わったら今度はターゲティングです。
ターゲティングとは言葉の通り、ターゲットとなる消費者を決めるということです。
セグメントされた市場の中で、自社の商品やサービスを利用してくれる人がどのような人かをしっかりとターゲティングし、自社の商品やサービスを利用することで喜んでくれる・利用した人がプラスになるということをイメージできることが必要です。

それが出来ない場合には、商品やサービスを見直すか、もしくはセグメントからやり直すことが必要です。
ターゲティングする一つのポイントにペルソナ設定という考え方があります。

◆ペルソナ
ペルソナとは、一つの層を狙うという考え方ではなく、ある一人に絞って自社のサービスや商品を利用するだろう顧客像を作り出し、その顧客像がどのような行動をするかを考えるというものです。

最近は、Webマーケティングやデジタルマーケティングという言葉も生まれ、顧客像が見えやすくなっていることと、ニーズが多様化していることからペルソナ設定の考え方が注目され、ペルソナマーケティングという手法を利用している企業も増えてきました。

ポジショニング

ターゲティングが出来たら、今度は自社のポジショニングを考えます。
ITツールなど様々なサービスやアプリが開発され、真新しいものが多くなっていますが、市場を作って独占企業となっているところは少なく、そのような製品やサービスを作ることは困難です。

どの企業、どの業種にも競合他社が存在しており、差別化や立ち位置をはっきりさせなければ選択肢の多い世の中では自社商品やサービスを利用してもらうことは厳しいでしょう。
ポジショニングの切り口には複数ありますが、代表的な例をご紹介いたします。

◆商品による切り口
一番わかりやすいのは、商品による切り口でしょう。
商品を品質や大きさや機能性など、他の競合商品と比較して差別化を図ることでポジショニングが出来ます。
例えば、ハンバーガーという名詞がマクドナルドという固有名詞に変わるということです。
消費者は「ハンバーガー食べたい」という考えよりも「マクドナルド食べたい」に変わります。

◆環境による切り口
環境による切り口もポジショニングの面では効果的です。
同じ商品を提供する際に環境が異なるだけで別の価値が生まれます。

代表的な例では、スターバックス。ドトールやタリーズ、他のコーヒーを提供するチェーン店と比べ、商品自体は割高ですが、スターバックスは「ゆっくりできる」「おしゃれ」といった付加価値があり、コーヒーを提供する一方、環境を提供していると言えます。

◆サービスによる切り口
サービスによる切り口も、ポジショニングをする上では代表的な切り口になります。
例えば、居酒屋やレストランなどで誕生日の方向けサプライズがありますが、そのような切り口でもポジショニングをすることが出来ますし、リッツカールトンホテルはサービスを超えるサービスとして本も出されるほど顧客へのサービスに全力を注いでおり、高額な宿泊費だとしても一度は泊まってみたいホテルというブランドを作り上げています。

このように、ポジショニングをする上では、様々な切り口から考える必要があります。

マーケティングミックス

ポジショニングの次はマーケティングミックスです。
マーケティングミックスとは、マーケティングを行う上で実際に消費者から良い反応を引き出していくためにどのような施策を行うかというものです。
マーケティングミックスの考え方、フレームワークは以下のようなものがあります。

◆4P理論
4Pとは製品(Product)・価格(Price)・流通(Place)・プロモーション(Promotion)の頭文字をとったもので、どちらかというと売り手側の立場になって商品を見たときの考え方です。
商品をどのように販売していくかを考えていくときに使われるフレームワークです。

◆4C理論
顧客にとっての価値(Customer Value)・顧客にとっての負担(Cost to the Customer)・手軽さ(Convenience)・コミュニケーション(Communication)の頭文字をとったものです。
4Pが売り手側の視点であるのに対して、4Cは顧客視点での考え方になります。

このようなフレームワークを利用して、自社の商品やサービスをどのように販売していくかを考えていきます。

行動(実行)

ターゲット、ポジションが決まり、戦略が決まったら実行に移ります。
実行期間やチェックポイントなどスケジュールを明確にして、分析ありきで進めることが重要です。
全ての施策は1回でうまくいくとは限りませんから、失敗を繰り返しながら改善していくことで時代の変化に対応した組織を築いていくことが出来ます。

結果分析

施策実行によって生まれた結果を分析します。
分析する基準などを決め、仮説と実行、改善を繰り返しながらより多くの消費者に効率よく販売を進めていきます。

 

マーケティングを多角的に捉える

マーケティングを学んでいくと、様々な考え方があることが分かってきます。
これまで紹介してきたフィリップ・コトラーの他にもピーター・ドラッカーなど多くのマーケティング学者がいます。それぞれの考え方には異なる部分もありますが、「これをやれば必ずOK」ということはなく、常に仮説と改善を繰り返して企業は成長していきます。

現代のマーケティングには欠かせないデジタルマーケティング

マーケティングを語る上で現在外せないのがデジタルマーケティングです。
デジタルマーケティングはWebサイトやSNSなどを利用したマーケティングで、デジタル社会の今では必須手法となっています。
デジタルマーケティングにはSNSマーケティングやWebマーケティングという分野があり、それぞれ異なる解析手法を用いているなど、まだまだ学ばなければならない情報があります。

◆Webマーケティング
Webマーケティングは、自社のWebサイトに訪れた人や、ECサイトに訪れた人、もしくは訪れるために行われるマーケティングで、リスティング広告などのWeb広告を出稿するなど、幅広くWebの集客を行うマーケティングです。

◆SNSマーケティング(SMM)
facebookやTwitter、LINEなどのSNSと呼ばれるネットワーク上のマーケティングとなります。
デジタルマーケティングの中でも最近注目されているマーケティング手法で、多くの企業がSNSをマーケティング戦略の中に取り入れています。

数ある広告媒体の中でデジタルマーケティングは多くの人と接点を持つことが出来るマーケティングとなり、今後のマーケティングには必要不可欠と言えるでしょう。

 

まとめ

マーケティング戦略についてご紹介しましたが、マーケティング担当の方はもちろん、これから起業しようという方にとってもマーケティング戦略は必要な知識です。
知識を身につけて実践していくことで自分のものとし、必須のデジタルマーケティングををはじめとしたマーケティング戦略を進めてみてください。